新作


2024.6.21
S2403「フレアースカート」

お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、新刊「服地辞典」に掲載のパターンで未発売のものが2型あります。この「S2403フレアースカート」と「P2404ワイドストレートパンツ」です。どちらも新刊の為に企画したパターンです。新刊が発売される前にネット販売をスタートする予定でしたが、新刊の編集に予想以上の時間が掛かり説明書の作成が間に合いませんでした。「S2403」ようやく発売です。「P2404」はもう少しお待ちください。

ウエストが見返し始末のすっきりとした見た目と履き心地を併せ持ったフレアースカートです。出来るだけ素材の幅が広く使え、厚地の素材も使えるようにと、フレアーの分量は抑え縦長に見えるようなバランスにしました。
正面のフレアーは少なめで、サイドから後ろにかけて前よりも少し多めのフレアーが入り、HLの形も拾わず、縦長の三角形のシルエットになっています。
ウエスト見返し始末のメリットは、お腹が多少大きくなってもスカートのウエスト位置を上に上げると履けてしまう事です。同様にインナーの厚みが色々でも便利です。サイズダウンした場合は、ウエスト位置が下がり、ローウエストの状態になります。その場合は、後ろファスナー仕様なので両脇を平行に縫い小さく調節する事も出来ます。
ただしウエスト見返し始末という仕様は、ベルト仕様よりもゆとりが少なく、ヌード寸法に近いサイズでないと緩くなりがちです。そうなると他のデザインに比べて大きいサイズが少なくなる為、WLのサイズを広げました。サイズが17号まであるのでびっくりされるかもしれません。
ご心配な方は気兼ねなくサイズをご質問ください。

裾も幅広の見返し始末になっているので、カーブの折りにくさが無いので縫いやすく、裾のラインがきれいに仕上がります。裾の見返しは多少布の重さがあるので、シルエットも横に広がり過ぎず、ドレープがきれいに出る効果があります。
素材によっては裾の見返し無しのアレンジも出来ます。裏地パターンも付いていますが、透けない素材の場合は無しで仕上げる事も出来ます。
とてもシンプルで長く履けるベーシックなスカートになったと思います。

鮮やかなレンガ色は麻の平織りです。リネンの中ではやや中厚地くらいで硬めでハリがあります。
しっかりとハリがあるのでフレアーシルエットがしっかりと出た仕上がりとなりました。
厚みはそれほどでもないのでWLは少し緩く感じます。脇で調節するとピッタリにできます。
リネンのシャリ感が涼し気でTシャツをウエストインして合わせるのも素敵です。

爽やかな白は綿のチノクロスです。やや中厚地のベーシックなチノで適度なハリと重さでシルエットが横に広がり過ぎず、裾にドレープがきれいに出ました。
チノクロスは単糸のものは薄手でしなやかな風合いで上品な光沢感があり、2本の糸を撚り合わせた双糸のものは厚手で丈夫な硬い風合いになるというように糸によって風合いに違いもあります。このスカートは単糸のチノクロスです。
静電気が起きにくいですし、白のスカートは冬~春などにも映えるスカートで活躍してくれました。

毛足のあるグレーはウールビーバーです。
コートが作れるくらいの厚みでハリもあるのでフレアーシルエットもしっかり出ましたが、適度な重さもあるので広がり過ぎない仕上がりになりました。短めの毛足が暖かく、寒い季節には見た目にも惹かれます。
ポリエステル10%混ですのでアイロンの温度に気を付けました。裾の始末はアレンジでロックを掛けた後に、1.0cmで折り、ステッチ始末にしました。
厚地の素材なのですっきりとした仕上がりにする為、ウエスト見返しには、パンツで使用するくらいの厚みの綿ツイルを使用しました。
結果は厚みを抑えられて、見返しは肌側なので滑りが良くなり着心地も良くなったので、厚みや毛足のある素材の場合に良い方法です。
厚地だとウエストは内径が小さくなり、ウエストもピッタリ目に仕上がりました。厚みのある素材の場合は裁断後に仮縫いをして、ウエストがきつめだったら脇の縫い目で調節すると良いでしょう。静電気は素材に適度な重さがあると身体に張り付きませんでした。

詳細は「catalog」のページの「skirt」のページをご覧下さい。