新作
2025.9.12
J2506「ワイドスプレットカラーコート」

2025年新作コートの発売です。新作コートは衿が特徴であきが広いワイドスプレッドカラー。
衿幅が広く、衿腰が低い、前中心が離れているのがデザインポイントの、衿のコートです。
これは制作中に衿をドレーピングしていて、衿の付け位置が離れているとカッチリし過ぎない印象で可愛いと思い、この形に決めました。ベーシックだけれども今の雰囲気の、存在感のあるコートになったと思っています。
前中心がフラットなので色々な釦が合うと思いました。穴のない足付き釦や少し大きめのものなど、少し個性のある釦も合いやすいです。
かなりゆとりのある身幅で、ストレートに近いシルエットです。裾にかけて広い身幅のドレープが出ますが、裾は横に広がりません。すっきりとしたシルエットです。
肩も広めでドロップショルダーは出来るだけフラットな袖ぐりに。
ロング丈でもふわっとした着心地になるように、肩の角度や身頃と袖の切り替えなども少なくしてシンプルに仕上げました。
基本のロング丈とショート丈の2種類が作れるようにパターンにラインが入っています。
新しいコートを考えた時に、ウールのコート素材のでも厚過ぎない服地をイメージして考え、選んでいます。理由は、今作のデザインポイントである衿が硬くなり過ぎない為と、ロング丈だとボリュームが出過ぎると重くなる為です。
また、近年は温暖化の影響かコートの素材も厚みが少なめで軽いものも増えていますし、私もそういうコートが欲しくなってきています。
ウールの中でも、ウールギャバやフラノなども上品な仕上がりになりそうです。ウール素材だけでなく、バーバリー、ギャバ、ウェザーなどの軽い素材で作ると中間の季節に合うコートになります。
裏地なしでも作れるので、ご自身のライフスタイルに合わせてお作り頂けると思います。
黒のシワ感が存在感のある服地は、ウールリネンのツイルです。中程度の厚みでハリ感があります。
織り目は密すぎず、少しざっくりとした手触りで重くなく、暖か過ぎないサラっとした感触です。
秋から着るのに最適ですし、中にライトダウンを重ね着して調節すれば結構寒い時期でも大丈夫です。
ワッシャー加工されていて表面の凹凸に表情があります。黒ですが、シワ感の表情があるので雰囲気のある仕上がりになりました。
シルエットもハリがあるのでストレートラインがきれいに出せました。
釦は基本設定は23mmですが、サンプルは24mmを使用しています。23mmが無かった為です。素材にシワ感があるので釦は艶のあるフラットで穴の小さいモードな雰囲気のものを選びました。
くすみのあるアンティークローズ色の服地はウールモッサです。ポリエステルが少し入っています。モッサの中では薄手でソフトな感触です。
ロング丈ですし、衿で布が重なる事を考えて厚過ぎないものを選びました。ウールモッサも作りたいけれども、今はこうした軽くて薄いものに気がいきます。
モッサは織り目が詰まっていないので、軽めでふんわりとしたシルエットに仕上がりました。暖かさもあります。メリハリを出す為に衿にステッチを入れてみました。
釦の色は素材の色よりも少し濃い目のものを選ぶと、ぼんやりし過ぎずに全体が引き締まるように思います。
ベージュのショート丈の服地は綿のバーバリーです。中厚程度の厚みです。
綾織りで高密度、ハリやコシもあり表面の光沢感が上品です。ハリがあるのでシルエットがしっかりと出せました。
アレンジで衿、袖口、衿ぐりから裾までステッチを入れました。裏地なしの一重仕立てですのでステッチを使い始末しました。
羽織ってみると軽くて、初秋や春など雨の日にはレインコートにもなる着まわしやすいコートだと思いました。
こちらも基本設定は23mmなのですが黒の20mmの釦にしました。ちょうど20mmがあった為です。色合わせの時に茶系だと似合いすぎて何も感じなくて、クリーム系だとぼんやりするので、最後に艶ありの黒の釦20mmを付けると、おっと今の空気感だと感じました。
コーディネートは、ロングコートはともに「P2502イージーワイドテーパードパンツ」です。ショートコートに合わせているスカートは「参考商品」です。
詳細は「catalog」のページの「coat」のページをご覧下さい。