新作


2025.1.14
O2500「ゴージラインシャツドレス」

一年前から考えていた、ゴージラインを活かした衿のシャツドレスを作りました。
ゴージラインとはテーラードカラーの上衿と下衿の切れ込みの部分の名称です。ちょっとカッコいい雰囲気が気に入っています。
肩幅も広く、身幅もたっぷりで前釦あきなので、コートの様に羽織る事も出来ます。
袖幅、袖口も広く、ロールアップしやすいので、タートルネックなどと重ね着も出来て様々な着こなしが楽しめると思います。
脇に縫い目利用の大きめのスラッシュポケットがあります。
ベルトパターン付きで、Dカン、送りカン(線カン可動式)などを付けると、ウエストの調整も簡単ですし、メタルの艶でよりカッコ良さが感じられますね。
シンプルな仕様にして選べる素材が広がるように考えました。

黒の素材は綿ブロードです。パリッとしたハリがあり、中程度の厚みがあります。
ブロードはとてもベーシックな素材ですが、ワッシャー加工がされたものや綿以外との混紡などもあり、表面の表情やお手入れのしやすさでも近頃は色々な種類があります。
使用したブロードは少しワッシャー加工がされているようです。ハリがあるので適度に広がるシルエットになりました。
軽さのある素材なので、衿端~前端にステッチを掛けて落ち着かせました。
真鍮の金色がきれいな送りカンをベルトに付けると、黒に映える仕上がりになりました。真鍮がアクセサリー的な役割になっています。
暖かい季節には、白系のカラーでリネン素材などで作るのも爽やかな仕上がりになりそうですし、落ち感のあるレーヨンなどで作るとより上品なドレスの雰囲気になりそうです。

ダークブラウンは綿の21W細畝のシャツコール(薄手のコーデュロイ)素材です。
コーデュロイの中では畝が細く適度なハリがあり、薄手で柔らかめの風合いです。
シルエットはふわっと広がり、毛足もある為、こっくりとしたブラウンの色合いがきれいな仕上がりになりました。
ベルトにはシルバーのDカンを付けました。毛足があって温かみもある素材なので、細畝だと上品な雰囲気になったと思います。
日本の既製品では逆毛のものが多く英国などではなで毛が多い気がしますが、どちらが正しいという事はなく、逆毛にすると色が濃く見えて、なで毛だと白っぽく見えます。
逆毛よりもなで毛の方が長持ちするという事もあるようです。
ですので、好みで決めてよいと思いますが、必ず一方向で全てのパーツを裁断する事が大切です。
近年では綿だけでなくポリエステル、レーヨンなどの混紡素材やワッシャー加工されたものもあり、様々な風合いを楽しめるようになりました。
冬に裏地を付けないでもよい温かい素材として、上手に取り入れたいですね。

ダークブラウンのコーディネートは、白のタートルは無印、白のパンツは「P2404ワイドストレートパンツ」。

詳細は「catalog」のページの「onepiece」のページをご覧下さい。