お知らせ


2019.8.16
流行はパターンが作っている

捨てられずに取っておいた服を、ようやく着る気になって着てみたけれど、やっぱりどこか合わない。デザイン的には今に合っているし、色も流行色。ようやく出番が来たと思ったのに。
そんな経験皆さんもあるかと思います。何でだと思いますか?

それはその服のパターンが、時代に、その時の雰囲気に合っていないからです。デザインは確かに何年か周期で繰り返されたりします。例えば今年若者の間で流行ったオフショルダーは約12年くらい前に流行りました。Mパターン研究所でもパターンを販売していました。でもデザインは似ていても、パターンは微妙に違っています。

そう、流行を左右しているのは、デザインでも素材でも色でもなくてパターンなんです。賢明なMパターン研究所のお客様なら気付いていらっしゃったかと思います(笑)。

偉そうに言いましたが、かく言う私も学生時代は、欲しいデザインであったり素材であったり色だったりしたら、迷わず買ってしまって自分に合わずに後悔を繰り返した経験もあります。パターンの重要性に気付かなかったのです。

改めて言うまでもないですが、比較的デザインが似ている洋服でもパターンが違えば着ると印象がかなり違います。パターンはどれも一緒ではないのです。
今後あらゆる分野でAIが出来る領域はどんどん広がっていくでしょう。量産の分野では、洋服もパターンもAIが制作出来るかも知れません。でも、人間の行動力学的な要素も含んだパターンは、どう考えて作るのか、どう見せるのか、その人の技術と感覚が大きいとも言えます。そしてそう言ったフィロソフィーを持ち合わせているいる人だけがパターンナーとして残っていくのかもしれません。

2019.4.11
既製服は体型をカバーするもの

ずっと言ってきた事ですが、既製服は体型に合わせるものではなく、体型をカバーするものなのです。全ての既製服は、うつくしく着れるようにとパターンメイキングされたものである事をまず理解して下さい。

あっ、欲しいデザインの服だ!と買ってしまわないで下さい。デザインは希望のものでも、その洋服のパターンがあなたをうつくしく見せることが出来るかは分からないのです。パタンナーの技術が、あなたをうつくしく見せる事が出来るか、よく確認しないと分からないのです。同じようなデザインの洋服でも、技術力のあるパターンナーの作った洋服は多くの人をうつくしく見せてくれます。

オーダーメイドはその人だけのために、その人に体型に合わせてうつくしく作ります。既製服は出来るだけ多くの人の体型をイメージしてうくつしく着ることが出来るように、と作り始める事だけは一緒ですが、どのように考えてうつくしく見せるのかは作る人によって考え方が全く違います。そして技術力が違います。

既製服を体型に無理に合わせてしまうと、その服のバランスを崩してしまい、うつくしく着こなすことは出来なくなります。自分の体型をカバーしてくれて、うつくしく着こなせる服なのか、自分にとって信頼できるシルエットなのかパターンなのか、試着などで良く理解し確認した上で購入することが必要です。顔の見えない生産者を知り、理解し、信頼する。

既製服は、作った人が考えたイメージと、着る人の体型と感性が合致したとき、初めてうつくしく見えるものなのです。

2018.12.14
J1813ダッフルコートの着まわし

年末は26日(水)まで。年始は1月7日(月)からとさせて頂きます。年内の新作の発表はありません。

身長157cm、体重48kg。腕周りは92cm、BL83cm、WL②で70cm、HL90cmの私がダッフルコート5号を着用した画像です。
インナーにはヒートテックと厚手のドロップショルダーニット、ボトムスはS1812フロント5プリーツスカートを合わせています。ボリュームあるニットで厚みが出ていますが、着ていてもBL、腕周りなどもきつくないです。
モデルさんが着ると細いシルエットに見えるかと思いますので、冬のコーディネートの画像も参考になればと思いました。
シルエットと着心地にこだわりましたので、長く着れる1着となったかと思います。

2018.12.10
S1812フロント5プリーツスカートの着まわし

新作のS1812フロント5プリーツスカートを私がはいたところです。
身長157cm、体重48kg。腕周りは92cm、BL83cm、WL②で70cm、HL90cm。
当研究所のサイズですとだいたい5号に該当し、こちらのスカートも5号を履いています。

前だけに太めのプリーツがあるスカートなので、シルエットは少しAラインでタテ長に見えるのが特徴です。発売前から普段着用してきて、身体の動きやインナーの厚みにも、プリーツのヒダがゆとりになり、きれいに縦ラインになってくれるので、すっきりと見えると思いましたが、どうでしょうか。
トップスにかなり厚めのローゲージニットを着ていますが、スカートのラインがしっかりとしていて重くならない着こなしが出来ていると思います。

プリーツもプレスがきかない素材の場合がどうかな?と思われるかもしれませんが、しっかりプリーツでなくタックのようにも仕上げられます。
太めなので柔らかいプリーツも素敵だと思います。

2018.11.19
O1811フレアーシャツドレスの着まわし

新作のO1811フレアーシャツドレスの着まわしについてです。ちょっとフレアーの分量が多いと思われているお客様もいるのではないかと感じ、私自身はとても気にって着まわしているのでご紹介したく思いました。
私自身も、以前はフレアータイプでウエストがゆったりしたデザインはあまり似合わず、着こなせていませんでした。しかしこのシャツドレスを試作中に裾広がりのシルエットを1枚で着てみると、すっきりとして裾のドレープが女性らしさをプラスしてくれているので年齢を重ねてきた自分でも着こなしやすいと思いました。裾のドレープは脇に広がらず、前後にも出るようになっている事も、すっきりと見える理由だと思います。
年齢が上がってくると、こうしたドレープなどの女性らしいシルエットや甘さも上手く、適度に活かしていくのが結構重要だなと最近思っています。

インナーに長袖カットソーを合わせても、袖口にゆとりがあるので、もたつかずにロールアップで調整しやすいですよ。袖口をロールアップすると手首付近がほっそりと見えるので華奢な印象になります。
アレンジで袖口に平ゴムなどを通すのも可愛らしくてそれもあり!ですね。
足元は艶のあるエナメルのダンスシューズとレギンスで合わせてみました。レギンスも形や色の種類があるので色々と合わせてみると楽しいです。

もう1つはとても簡単なタイツとショートブーツの組み合わせです。
これにニットやフリースまたはパーカーなどを合わせても、今らしい着こなしになりそうです

2018.9.21
着こなし以前に

8/20にて販売を終了しましたパターンの発送は本日全て終了致しました。まだ発送の連絡が着ていないお客様がいらっしゃいましたら、お手数ですがご連絡頂けますようよろしくお願い致します。

ここ10数年、麻ブームやナチュラルファッションの流れから始まり、洋服はずいぶん進化してきたと思います。全体にゆったりとしたゆとりのある服が増え、ゆとりのある服をベースにした着こなしが主流となってきました。Mパターン研究所を始めた20年前当時は、今よりもっと洋服はタイトでシャープに着るスタイルが主流でした。ミリタリーファッション、ワークファッションが定着し、メンズライクなきりっとした着こなしがおしゃれスタイルでした。
(厳密にはそうでないけれど)ざっくり言うと、アパレルにとっては技術力の見せ所、こだわりの必要性が減って、「着こなし」でかなりカバー出来る時代になりました。その意味では、ファッション誌がずっと提案してきた「着こなし」は間違っていません。ただし、服を着「こなす」事はセンスが必要です。服を着「こなす」事は、程度の差はあれ、ある程度センスがある事が前提になっています。乱暴な言い方ですが、センスのない人にとっては、何故そうするのか最初から分からないと思います。

私たちが今までずっと言い続けてきて、「買わないおしゃれ」という本まで出して言ってきた事です。服を「着こなす」事は大事ですがその前に、自分の体型を知る、洋服の構造を理解する事も重要です。おしゃれのポイントは、①自分の体型を知ること(身体を「こなす」こと)②洋服の構造を知ること③洋服を着こなすこと(こなせるセンスを持つこと)④最後は「えいやぁ!」だと思います。服を着こなす前に、服を知る、自分を知る方が先だと思います。そしてそのことはあまりファッション誌にも出ていないことなのです。
①はぼんやりとではなく正確に採寸する事が重要です。①~③のポイントは、とにかく常にコーディネートして鏡の前に立って自分を見ることです。たくさん洋服を持つ必要はなく、持っている服の組合わせをどんどん変えて可能な限りの可能性を引き出すことが大事です。そうすれば、こうすると良く見えないけれどこうするとイケる、という微妙な感覚がつかめてきます。ちょっと気に入らないとすぐに捨てていてはセンスは身に付きません。買った服の良さ、自分の良さをとにかく追求していくことです。
おしゃれというのは広い意味でコスプレです。描いたイメージに自分自身が成り切るのです。インパクトの強い「トレンチコート」など特にコスプレです。トレンチコートのインパクトに負けないよう自分を演出するのです。そうでないとぼんやりしたOLさん風になってしまいます。外に着て行く前に家の鏡で入念なチェックが必要です。手持ちのアイテムをフル稼働して最大限の良さを引き出します。そして最後は「えいやぁ!」と気合です。
「気合い」というのは「姿勢」も含みます。どうだ、と言わんばかりの(もちろん言わなくて良いのですが)ポジティブさというか、潔さというか、颯爽(さっそう)感です。家の鏡でじゅうぶんに練習した成果を本番で出す感じです。最後は自信を持って背筋を伸ばして堂々と。

2018.9.19
洋服と姿勢

新作のP1808ウエストシャーリングテーパードパンツにたくさんのご注文、お問い合わせありがとうございます。こちらはヒップに比べてウエストがバランス的にかなり大きめの方でも美しくはけます。今までパンツにお悩みの方も是非作ってみてください。よろしくお願いします。

洋服に関する体型的なお悩み、ご相談をたくさん頂きます。確かに洋服が似合いやすい体型、難しい体型というのはあります。例外はありますが一般的に言ってなで肩、ある程度の肩傾斜のある肩、厚みのある(丸みのある)身体は似合いやすいと思います。もちろん身長がある(タテに長い)方も。対して、いかり肩、肩傾斜の無い肩、厚みの無い薄い(横に広い)扁平な身体は難しいかと思います。
洋服自体も、確かにそれぞれの体型に合う合わない洋服も存在します。自分の体型を理解していて、服を見てそれが合うか合わないか分かる人はおしゃれな人だと思います。合わないけれど服を着「こなし」てしまうセンスのある方もいらっしゃいます。こちらは上級者ですね。
体型ばかりは生まれ持ってのものですから致し方ないのですが、姿勢は大事です。これは意識で変えられます。良い姿勢、美しい姿勢で服は違って見えます。美しく見えます。服を「こなし」ているように見えます。美人ですらっとしていて良い服を着ているのにおしゃれに見えない残念な人って多いと思います。
体型の悩み、服の難しさはとても良く分かります。でも服に全てを期待しても限界はあります。身体に全て合ったオーダーメイドは体型の欠点を暴露してしまうかもしれませんし、着た人が美しく見えるようにシルエットを表現した服は少し窮屈かもしれません。体型の悩みがある、服が窮屈とおっしゃる方を見ると、猫背の方が多いです。姿勢が悪いと服も良く見えないし、何よりさらに身体に合わなくなると思います。どの服も猫背を前提に服は作っていません。服は正しい姿勢を前提に作られています。

体型は無理でも姿勢だけは意識で変えられます。皆さんもどうか、服を活かすためにも姿勢には気をつけて頂きたいと思います。