ある日のチョメ


2024.8.15
「ネコ医者へ」

やはりネコを飼って知ったのは、ネコは腎臓病にかかりやすいという事。これは人間のように塩分摂り過ぎではなく、原因ははっきりとは分かっていないらしいです。
少ない水でも生きれる環境に適合しようとしてきて、もともと腎臓に負担がかかる生物というネコ医者の説明です。出来るだけ水分を取るようにさせてきましたが、自分からは積極的にはあまり飲まないできましたが、年齢とともに腎臓に負担がかかる頃で、水をたくさん飲むようになったら逆に注意が必要とのアドバイスを受けていましたが、最近急に水をたくさん飲むようになって不安になっていました。
しかし夏ですし暑いのでのども乾くよなぁ~と思っていましたが、さらに少し歯ぐきが腫れてもきていました。

ネコはまた口の病気も多いらしく、歯石などがたまり歯周病になる事も多いのです。歯石をチェックしてネコ用歯磨きで定期的に磨いていますが、こちらもまた年齢とともに避けられない症状です。
暑さのためか少し元気が無いのもあり、緊急でネコ医者に連れていく事になりました。

医者に行く時しか外に出しませんので、毎回大暴れします。毎回眠らされる注射をされ痛い思いをするので仕方が無いですが、ネコ医者はかなり嫌われています。ネコ医者はすぐ近くなので、連れて行くときは洗濯用ネットをかぶせてリュックに入れて一気に連行します。可哀そうですが、これだと呼吸は出来ますし視界も確保できます。体力的に、手で持つゲージはもう重くて運べません。リュックが楽です。おとなしくなります。

結局問題はなく、いつも通り抗生剤をもらって帰ってきました。それにしてもこの暑さ。野良は生きられないでしょう。野良にとってはどんどん過酷な環境になっていくばかりですね。

2024.6.24
「好きなもの嫌いなもの」

ネコを飼う前から分かっていた事で飼ってみたら実感した事。
ネコは袋や箱が大好きだという事。そして掃除機が大嫌いという事。

袋や箱が来ると必ず一度は入ります。気に入ってその後も入り続け、しばらくネコ家になるか、二度と興味を示さないかに分かれます。ちょうど良いタテヨコ深さがあるようです。
袋や箱に入る姿が可愛くて癒されます。特にダンボールはその後壊れるまでネコ家となったりします。

先日は掃除機が壊れて新しいものに買い換えました。掃除機の進化に驚きつつ、逃げ回るネコが可愛いです。ついつい掃除機で追いかけてしまいます。
以前実家で飼っていた犬はわりと掃除機が好きだったのですが、ネコは犬より臆病で慎重です。我が家のネコだけでしょうか。
我が家では掃除機が毎日ネコを追いかけまわしています。新しい掃除機が楽しいですが、それ以上に毎日一緒に遊べる時間が幸せです。

2024.5.27
「心を開くまで」

夫婦ともネコを飼うのは初めてで、しかも保護ペットを飼うのも初めてで、最初は戸惑う事ばかりでした。最近はテレビも動物番組が多くなり、保護犬・保護ネコの飼育法みたいなものも勉強になりますが、当時はまだ保護ネコに対する認識も今ほどでなく、チョメは手を近づけるだけで、大きく目をむき、身体をこわばらせて威嚇する状態でした。ほとんどケージの奥から出てこようとしない。どれほど怖い体験をしたのか心を閉ざし、人の手を怖がっていました。

毎日、家族みんなで、やさしく名を呼びながら話しかけ世話を続けました。だんだん威嚇する事はなくなり、それからケージの奥から少しづつ出てくるようになったけれど距離はなかなか縮まりませんでした。

そんな中、その日は突然やってきました。チョメが背中や頭をなでさせてくれたのです。感動の日でした。家に来てからどれくらい掛かったかはっきりとは覚えていませんが、家族一同ようやく飼っていけると思えた瞬間でした。

すっかり安心して生活できるようになった今でも、人の気配を感じると物陰に隠れて出て来なくなります。未だに私たち家族以外は本人を誰も見た事がありません。知り合いのネコたちの中には、かなり人懐っこいネコも多く羨ましいと思ったこともありますが、それぞれ個性と思い、気が小さいビビりな性格も、どこかうちの家族に似ているかもしれないと愛さずにはいられません。

あまり大変だと言うと、保護ネコを引き取る事をためらう方もいらっしゃるかと思うが、たまたまうちがおとなしい子を選んだだけで保護施設にはかなり人懐っこいタイプの子も多かったです。人間の子育ても最初は本当に大変だったですよね。愛情をもって根気よく接していけば、最初は大変でもどなたでもだんだん心を開いてくれると思います。

2024.5.16
「あと何年」

たくさんの方がペットとの日常を綴っておられるのを見て癒され、真似をしてみたくなりちょっと始めてみました。
保護ネコを預かり早いものでもう約10年。彼女も11歳になりました。この先あと何年一緒にいられるのかと考えた時に、何か記録しておきたい、思い出を残しておきたいと思うようになりました。皆さんに見て欲しいというよりも、自分の為の家族の記録です。よろしければお付き合い下さい。

最初は当時小学5年生の娘がネコを飼いたいと言い出したので、それなら保護ネコにしようと当時西国分寺にあった「キャットガーディアン」という保護ネコ施設に見学に行きました。
いたずらで活発なネコよりも、おとなしくて落ち着いたネコを探しました。手が掛からないのではないか、という安易な気持ちでした。子猫を飼いたがる子どもはどうしても元気で活発な子の方に人気が集まりますので、チョメは子猫の中では貰い手が無く、だいぶ施設で過ごしているようでした。

私たちもネコを飼った経験がなく良く分からなかったので、おとなしめであまり人気のなかったメスの三毛ネコを選びました。白ベースにちょっと柄が入っているバランスが美ネコに見えたのもあります。施設の方からはとても感謝されましたが、すぐにその意味が分かりました。ひどい目にあってきたのか、心を閉ざしてずっと怖がった状態でした。
名前は娘が「染(そめ)」と付けたのですが、すぐに呼びやすく「チョメ」と変わってしまいました。

「チョメ」は数日間餌も口にせず、近づいても「シャー」と威嚇してくる状態でした。5日目には無理かもしれないとキャットガーディアンに電話で相談したくらいです。言われたように根気よく声掛け、餌やり、部屋を暗くするようにしながら、少しづつ距離を縮めて行きました。少しづつ餌を食べるようになり、1か月くらいからちょっとづつケージから出てくるようになりました。

人間の10年というのは見た目にも大きな変化がありますが、ネコはそれほどの変化はありません。なのに、ネコの10年は半生です。もっともっと見続けてあげて彼女のネコ生を全うしてあげたいと思います。