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2024.7.17
三体

すでに大変な話題になっている、中国のSF作家・劉慈欣(リュウ・ジキン)のベストセラー小説「三体」の実写版。
SF界で最も権威のあるという世界的文学賞「ヒューゴー賞」をアジア圏で初受賞し(日本人はいない)、シリーズ累計発行部数が世界で2900万部のこの作品は、中国版ドラマに続き、現在netflix版も放映され、賛否両論が沸き起こっている。
これはネット情報ですが、あのオバマ元大統領がこの小説を好き過ぎて、まだ発表前に何とか先に続きを教えてもらえないかと作者に手紙で直訴したという逸話まであるらしい。フライングじゃないか。結局、特別にという事で一部教えてもらったらしい。

netflix版を観る前に、まず中国版を見なければと見始め、今見終えた所です。これからnetflix版を見る予定です。ちなみにnetflix版はあの「ゲーム・オブ・スローンズ」の制作者が関わっているとの事。力の入れようが凄い。
中国版は脚本に約4年、撮影に126日間を費やしたという超大作。原作の想像力が凄すぎて映像化は困難と言われてきたのに、原作に対する忠実な素晴らしい映像表現で高評価を受けています。

ストーリーは、敵対的な異星人の艦隊が地球を侵攻するという、人類史上最も深刻な脅威に直面した人類の姿を描いたもの。SFですから荒唐無稽に聞こえるかもしれませんが。SFのフォーマットの中に、環境問題とか人類の矛盾がベースになっていて、そこに向かおうとする人間も様々な業を捨て去る事が出来ず翻弄され続ける。
科学が地球に何をもたらしたのか。科学者の好奇心は常に正しい結果をもたらしてきたのか。
個人的にはちょっと「オッペンハイマー」を連想しました。複雑な科学理論、物理理論が展開されますので、何のこっちゃという感じですが、恐らく科学好きの人たちからは、知識欲を掻き立てられてコアなファンが多いのかも思います。
特にVRゲームのシーンは「?」となりますが、そこはほどほどの解釈で見進めると良いと思います。科学理論が深く関わっていますが、主人公の刑事を初め人間臭い人たちがドラマの中核を担います。

久々に中国のドラマ凄い!と思いました。netflixも楽しみです。