新刊「服地辞典」


2024.7.11
「見本帖フォーマットの使い方/色別」

付録の「見本帖フォーマット」使い方

「イエロー」「赤」「黒」など色別もお薦め。

2024.7.8
「見本帖フォーマットの使い方/在庫管理」

付録の「見本帖フォーマット」使い方

1つの服地を作った服でまとめて、服地の在庫管理としても便利です。

2024.7.6
「見本帖フォーマットの使い方/アイテム別」

付録の「見本帖フォーマット」

「服地別」の他に、「アイテム別」でまとめて管理しても便利です。

2024.6.16
「既製服を超えた服を」

この本は服地の選び方を、具体的に出来た洋服(パターン)から解説した、今までなかった新しいスタイルの本です。
服地選びは難しいです。服地の特徴を理解し、作ろうとする洋服のイメージと合っていないと思った通りの洋服になりません。

しかしながら既製服を選ぶ事と同様に、(センス(感覚)も含んでいる)服地の選び方を言語化する事はとても難しい作業でした。
この本でどこまでお伝え出来たかは分かりませんが、皆さんがこの本を読む前より少しでもポイントが明確になり服地選びが楽になる、楽しくなる人が増えればとてもうれしいです。本来、服地選びは楽しいはずですから。

ここ数年、メーカーさんの努力により服地も進化してきて、様々な加工技術などで従来の欠点を補うものも出てきています。これはとてもうれしい事でソーイングの幅も広がりますが、反面、複雑な組織の服地も増えてきているので、理解が出来ていないと、さらにイメージから離れていってしまい、かえって完成度が低くなってしまう可能性もあります。服地選びは、選択肢が広がった分、さらに難しくなったとも言えます。

本書がそのきっかけとなり、多くの方が服地選びのポイントである「厚さ」「ハリ感と落ち感」「反発感」を意識して、「見本帖」で情報を整理しながら服地選びの実践に役立てて頂ければと思います。多くの人が服地選びの目利きになり、既製服を上回る服を作れるようになる一助になればこれ以上の喜びはありません。

2024.6.10
「見本帖フォーマット」

この本には「見本帖フォーマット」という付録が付いています。これは本に印刷された二次元コードからPDF形式でダウンロードする事が出来ます。A4かB4サイズがお薦めですが、持ち運ぶのであればA4の方が良いと思います。

この本の内容を参考に、自分だけの服地の管理や購入時の比較に役立ちます。いわば、知識の実用版という意味で考案しました。
服地の端切れを貼る仕様になっていますので、購入した服地の特徴を記録して在庫管理に使ったり、服地の購入の際に持っていけばお店で質感を比較しながら服地選びに役に立ちます。

色々な使い方があると思いますが、一番は「服地」別。「ローン」「ブロード」「タイプライター」などの種類別か、もう少し大枠でしたら「ウール」「綿」などでまとめるのも良いでしょう。
また、「ワンピース」とか「パンツ」などのアイテム別にして服地を管理するのも良いですし、「春」「夏」などシーズン別も分かりやすいかもしれません。他にも「黒」「白」「グレー」とかの色別とか、「薄地」「中薄地」「普通地」とか厚さ別など、ご自身の用途に合わせてシートを分けてファイリングしておくと、服地を選ぶ際に探しやすく比較が容易です。

なぜこのフォーマットを考えたかと言うと、以前、染色の講習を受けた際、実施した作業結果を全て資料に記録した時のことです。同じく講習を受けた女性たちが実に楽しそうに記録として残す作業をしていたのを見て、みんな研究結果を資料として記録して残す作業が嫌いではない、いやむしろ好きなんだと思ったからです。

それに知識は記録してこそ身に付くというか、それを意識して実践していかないと忘れてしまい、同じ失敗の繰り返しになりがちだと思ったからです。やはり、頭の中だけでは限界があるな、と。資料を見直すと思い出して、注意点が明瞭になると思います。

どうか、ご自身の使い方でソーイングの服地選びに役立てて欲しいと思います。

2024.5.31
「厚み」「落ち感とハリ感」「反発感」

今回この本を出版するにあたって、服地の定義というか基準として3つを選びました。
一つは薄いか厚いかという服地の「厚み」。2つめは落ち感があるのかハリが強いのかという「落ち感とハリ感」。そして3つめは「反発感」です。

前にも申し上げたように、服地の特徴を言葉で説明する事はとても難しいです。これを言語化する為に3つの基準を設けました。
厚い薄い、落ち感があるかハリ感があるか、はずっと弊社サイトでも使ってきた表現ですが、「反発感」はあまり使ってきませんでしたが、改めてよく考えて判断基準として大事だと思い採用致しました。今後は弊社サイトでも使っていこうと思っています。

柔らかいか硬いかという基準もありますが、落ち感があるかハリ感があるかは、それとはちょと違いますが近い基準で、よりファッション的な洋服感が分かりやすいと思ってずっと使ってきた基準です。落ち感があるとは、服地がとろんと下に落ちていく感覚が強く、ドレープ性があって柔らかい感覚で、ハリ感が強いとは、紙のように張った状態に近いもので、身体のラインを拾いにくく服のシルエットが出やすい、やや硬めのイメージです。

それに加えて「反発感」は、柔らかい硬いとは別の表現で、服地が元の状態に戻ろうとする復元力の事です。
反発感が強い服地はシワになりにくく元に戻ろうとしますが、弱い服地はシワになりやすく元に戻りません。反発感が強い服地はしなやかでよれにくく、シルエットが保たれます。反対にリネンなどシワが味になる服地もあります。
「反発感」は私たちが考えた基準ではなく、生地メーカーなどではスワッチなどによく使われていた表現です。一般の方には分かりにくい言葉かと思いましたが、柔らかい硬い、しなやかなどの定義が曖昧で、「反発感」の方がメーカーが使っているだけあって的確だと思いました。

服地を選ぶ時、服地を触った時に、この「厚み」「落ち感とハリ感」「反発感」を考えて、作りたい服のシルエットをどうしたいかと合わせてイメージ出来るようになると、もっともっとソーイングが楽しくなると思います。

2024.5.23
服はパターンと服地のバランス

私たちもそうですが、既製服のデザイナーやパタンナーも、自分の好みだけでやみくもに服地を選んではいません。プロの作った服は、パタンナーやデザイナーが、理想のシルエットになり自分のイメージの服に仕上がるような服地を選びます。パターン(デザイン)に合わない服地を選んでしまうと、イメージと違う服になってしまいます。

仮にすごく可愛い柄の服地があったとしても、パターン(デザイン)を活かせない質感であれば使用は見送ります。理想のシルエットを出したいのなら、それを出せる質感を持った服地の中から選択します。どんなに素敵な色であったり柄であったとしても、活かせそうなパターン(デザイン)のものでなければ購入しません。ずっと寝かせ続ける事になるからです。

全ての方にデザインやシルエットの好みはあります。体型によって似合う似合わないもあります。ですので常日頃からアンテナを張って、自分の体型に合う好みのパターン(デザイン)を知り、それに合う服地選びのポイントを頭に入れておく必要はあります。衝動買いは止めて、その条件をクリアーした服地のみを購入すればよいのです。

理想の洋服を考えてみて下さい。服地は重要ですが、あくまでも理想のパターン(デザイン)が生み出すシルエットをかたち作ったものであるべきです。それ以上のものではないはずです。必要以上に服地のウェイトが大きくなり過ぎると、デザインやシルエットが殺されてしまう場合があります。洋服はパターン(デザイン)と服地のバランスで成り立っていますから。

そうです。洋服はパターン(デザイン)と服地のバランスで成立します。ずっと気に入って着続けている服はそのどちらも満足だからです。
パターンを買う時は服地もイメージして下さい。服地を買う時はパターンもイメージして下さい。どちらかだけで決めないように!

2024.5.14
企画の意図

本書は、プロでも難しい服地選びの解説本です。パターンは付いていません。Mパターン研究所が販売していますパターンをベースに、服地選びのアドバイスをさせて頂きました。

パターンが良くても服地の選び方が間違っていると思った通りの洋服になりません。
私たちは多くの方が、服地を選ぶ際に、まず(分かりやすい)色や柄に惹かれて選んでしまっている人が多い事がずっと気になっていました。私たちはサンプルにあまり柄物を使いませんし、色も気になりますが、それよりもシルエットが生きる素材感を重視してきました。黒、紺、白、ベージュなどの無地でも素材の特性が出ている服地を選んだ方が、高級感やおしゃれ感が出てハイファッションブランドのように見える洋服になると思ってサンプル制作をしてきました。

しかし実際にはこれを言葉で、文章で説明する事はとても難しい、とも思ってきました。でもこれをクリアできなければ、一般の方が今よりワンランク上の洋服に仕立て上げる事は難しいと思います。特に高い服地ではなく、普通に売っている服地の中からでも、ハイセンスな服地を見つける事は可能だと思います。

ただその為には、きっかけというか、注目すべき視点は必要で、その手助けになる事が出来れば、ソーイングの世界はもっともっと広がるのだと思います。縫製が上手な人は結構います。ソーイング熱を盛り上げるキーポイントは、多くの人が服地選びの目がもっともっと利くようになる事だと実感しています。

本書がその一助になればと願っています。

2024.5.8
カバーが上がってきました(帯付き)

日本文芸社から6月発売予定の新刊「パターンに合うテキスタイルが選べる服地辞典」
カバーが出来上がってきたようなので、ご覧下さい。帯付きです。

本の内容に関して、こちらのコーナーで少しづつお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

洋裁本や専門的な生地の辞典は多数ありますが、具体的に出来た洋服(パターン)から見た服地の選び方の解説書は今までありませんでした。
一般のソーイングされる方たちにとって、専門書による服地の解説は詳しいけれど難解な内容のものが多かったかと思います。
本書は、こういう服を作りたいなら、こういう服地を選んでみて下さい、という感じで具体的に洋服を提示しながら、選び方を解説しています。
当研究所の、パターン発売の際に説明している使用服地の説明が、他にはなくとても詳しく参考になっている、と日本文芸社さんからお声掛け頂き企画を検討してきました。
また、付録として「服地見本帖フォーマット」というのが付いていて、色々な服地などの管理に使えますし、生地屋さんに持って行って服地選びの際に触って比較する事も出来ます。

体型に合った良いパターンがあっても、服地選びで失敗する事も多いと思います。プロでも難しい場合があります。少しでもその助けになればという思いからこの本が生まれました。

詳しい内容は、日本文芸社さんのサイトにて「近刊」のコーナーで紹介されています。
よろしければご覧ください。