「健康」という幸福


2020.3.19
診察は「面接」

大きな病院はいつもとても混んでいます。毎日たくさんの患者さんが訪れます。いろんな患者さんがいるし、いろんなお医者さんがいます。そんな中で医者と患者は信頼関係を築かなくてはいけません。それって結構難しいことだと思いませんか。

パタンナーの診察に同行して思ったのは、医者と患者のコミュニケーションが簡単ではない事です。あくまでもはっきりとした単純な病気ではなく診断に慎重を要する場合の話です。
見ていると「ここも痛いんです、こっちも痛いんです、こんなに痛いんです、何で分かってくれないんですか」と感情的に訴える人が多い事です。もちろん患者さんはとても辛い状況なので仕方がないことです。おかしくはありません。私も本心では何度もそう思いましたから。もちろん、どんな患者さんに対しても真摯に丁寧に冷静に対応して下さる立派なお医者さんもいらっしゃいます。

でも、お医者さんの立場にも立ってみて下さい。人間ですから、たくさんの患者さんに色々な事を言われて疲れていたりもします。そもそもお医者さんは理性の人です。感覚の人ではありません。基本的にデータや数字で判断します。しかもお医者さんによって重要視するデータや患者に聞きたい事は微妙に違います。どんなお医者さんかを理解せずに思いつくままに情緒的な訴えをしてもウザがられるだけです。決して卑下したり媚びたりするという事ではなく、上手にコミュニケーションを取るために事前の準備が必要だと思います。

私たちは診察室に入ってまず、私が今のパタンナーの状態や前回からの経過などを、重要な事から順序立てて30秒で分かりやすく説明する事から始め、それを聞いたお医者さんが質問をし始めて患者であるパタンナーが具体的に答えるという方法を取りました。お医者さんが分かりやすく質問しやすいようにあらかじめ説明文をまとめておきました。台本のように。短くポイントを絞って30秒ほどで。

まとめることによって自分たちでも何を伝えたいのか、何を聞きたいのかが分かってきて自分たちの頭も整理されます。
もちろん言いたい事、聞きたい事はしっかり言います。遠慮する必要はありません。そうした自分の時間を残す為にも、良いコミュニケーションの流れが大事です。お医者さんの方でも「この患者さんは良く理解しているな」という顔になり、(それなら)「こういう検査をしてみましょう」とか、(そこまでご存じなら)「こういうケースもありますよ」という風に踏み込んだコメントを発してくれたりします。それによって診察時に効果的なやり取りが可能になり、お医者さんとも良い関係が生まれ短い時間で自分たちの印象も残せます。
一人で行かれる方のほうが多いと思いますが、一人ならなおさら準備は必要です。

診察は「面接」のようなものです。出来れば事前に想像できる範囲の質疑応答を練習するくらいが理想です。とてもそんな事が出来ないとしても、説明をまとめておくくらいの準備はしておいた方が「自分の為に良い」と思います。

2020.3.11
痩せてないのに「栄養失調」?

昨年弊社パタンナーが体調を崩してしてからというもの、本当にたくさんの大学病院のたくさんの科を受診しました。いろいろ驚くべき事を言われ驚くべき体験をしました。とても納得のいかない事、なるほどと思う事いろいろありました。

その中で繰り返し言われ驚いたのが、栄養失調だと言われたことです。
本人は158cm48kgといたって普通であり、見た感じもぽっちゃりではありませんが痩せているわけでもなく、本当に中肉中背で比較的良く食べる方です。食べる事が大好きで食べる事をとても大事にしている人です。その人が栄養失調だなんて。まさかそんな、という感じです。

医師から言われたのがたんぱく質が足りていない、たんぱく源をもっと取りなさい、という事です。
どちらかというと食事には気を付けていて、年齢的にあまり脂っこいものがもたれるようになってきたので野菜や魚中心としてバランスよくとることを心掛けてきました。自宅が仕事場ということで外食は少なくほとんど自炊です。油や糖分にも気を付けてきて、どちらかと言うと「出来ている食生活」かと思っていました。

ただ、筋力をつける、特に女性は筋肉が少ないので筋肉を付ける事も重要かとは思いました。病気ではなく、筋力が衰えたことで骨折から寝たきりになるお年寄りが身近でも多いと感じていたのは事実です。健康補助食品でも筋肉成分の摂取を目的としたものが売れているようですし、スポーツジムでも年配の女性がかなりいらっしゃいます。

なかなか食事だけで筋肉を付ける事は難しいのですが、我が家も赤みの肉や豆腐などの大豆製品を中心に摂るように食生活が変わりました。魚や野菜は変わらず、米や炭水化物や糖分を控えてそのぶん肉や大豆製品を増やしました。ざっくり言うとおかず中心で品数が増えました。楽しみであった甘いものはほとんど食べなくなりました。

もちろんいろいろな考え方がります。あくまで私たちが感じた事です。肝臓や腎臓、コレステロールにも注意しています。
友人にも話すと炭水化物や甘いものを減らすのはきついと言われますが(確かに)、全く食べないわけではないので慣れてくると大丈夫になってきます。
何よりも大変思いをしたので、日頃から心掛けておくべきことはやっておこうと思いました。今は無理ですが、ジムでの筋トレが目標です。

2020.2.27
あきらめないで下さい

何人かの方からご連絡を頂きました。弊社パタンナー同様に様々な検査を受けるも原因不明の痛みが続いていらっしゃる方からです。ご家族も含めてずっと悩んでこられたとの事。本当に辛かったのだと思います。お気持ちお察しします。
色々と試されて今も体操や運動など有酸素運動で頑張っていらっしゃる方や、整形外科やペインクリニックなどでの注射や、接骨院のマッサージ、鍼灸院に通われていらっしゃる方も多いようです。あくまでケースバイケースであり、程度の差もありますので対処療法でやっていかれるのもよろしいかと思いますが、そのどれもやって来て良くならなかった私たちとしては、線維筋痛症としての服薬治療を試してみられる事もお薦めしたいです。

私たちも複数のペインクリニックにも行きましたが、日本のペインクリニックは整形外科に近いようで、ブロック注射などの整形外科的な治療法が中心で、薬も外傷的痛み止め薬が中心でした。線維筋痛症では一般的な痛み止めは全く効きません。トラマールやトラムセットなどの弱オピオイド系の薬、ノイトロピン、ステロイド系の薬も効きません。全て整形外科やペインクリニックで処方され試しましたが、全く効きませんでした。

線維筋痛症は脳の中の知覚神経が強く刺激され痛みを強く感じてしまう、痛みにブレーキをかけるメカニズムが弱ってしまって起こるようで、脳内物質のセロトニンやノルアドレナリンと関係していると言われていますが、なぜそうなるのかは分かっていません。一般的な痛み止めが効かないのはその為です。
また、何かの病原菌の体内への侵入や、整形などでの手術やマッサージなどが原因で発症したり、悪化したりすることもあるようなので、注意も必要です。

現在も痛みに苦しんでいらっしゃる方も、そういった経験のない方も、特に女性であればどうか線維筋痛症の事を頭に留めておいてください。かなりの方が関係していると思われているのに、見過ごされている病気として。経験して辛い思いをした者として少しでも多くの皆さんに知っておいて欲しいと思いました。

2020.2.26
線維筋痛症の治療薬

線維筋痛症の疑いがあるけど、東京でも専門病院が少なく専門医がいないのでは地方なんかとても対応してもらえないと思われた方も多いと思います。確かに専門医を探し出すのは容易ではありませんが、私たちが経験した範囲で言うと治療法は2-3種類の薬を飲むだけでした。しかも、その薬は特殊なものでも高価なものでも劇薬でもなく、恐らくどこの病院の診療科でも処方される薬(もちろん保険薬)だと思われます。私が確認した範囲で言うと、家の近くの整形外科でも処方されました。後になって、ある大学病院で薬の質問した際にも、膠原病科や内科でも薬自体は処方されると聞きました。
その薬は
・サインバルタ 薬価30mg1錠\59.4(3割負担)
・リリカ(プレガバリン) 薬価150mg1錠\45.39(3割負担)
・タリージェ 薬価10mg1錠\45.45(3割負担)
・ガバペン 薬価300mg1錠\16.53(3割負担)
という薬です。

あくまでパタンナーの場合ですが効果のあったのは、サインバルタとタリージェです。寝たきりの状態から1か月で生活出来るまでに快復しました。現在もサインバルタは1日60mg、タリージェは1日20mg、それにガバペン1日600mgの3種類の薬を服用しています。特にリリカは幅広く処方されている薬ですが線維筋痛症の先生のお話だと、リリカは少量では全く効果が無いけれど1日300mgくらい飲めばかなりの効果があるという事です。
リリカとタリージェは一緒に飲めないので、サインバルタ+タリージェかサインバルタ+リリカという組み合わせになります。

パタンナーの場合は重症だったのでサインバルタは必須でしたが、軽症の場合はリリカかタリージェを高用量服用すれば効果があるようです。繰り返しになりますが、リリカは整形外科でも低用量処方される事はありますが、軽症でも低用量では全く効果はありません。低用量で効果がなく途中でやめてしまう事も多いので注意です。
あくまで弊社パタンナーの場合であって他にも薬の選択もあるのかもしれませんが、かなりの重症であったパタンナーでさえこの薬だけで快復したのですから、もっとひどい場合を除きこれらの薬で十分効果は望めると思いました。
つまり、私たちは薬の知識がなく、線維筋痛症の診断がついてから薬を処方されましたが、そこまで行かなくてもかかりつけのお医者様とよくお話し合いをされた上で、患者の側が薬の知識をもって処方を希望すればどこでも服用治療を始める事は可能ではないか、と思いました。

ですから本当に不思議なんです。そんなに処方が難しい薬ではないにもかかわらず(線維筋痛症の診断が出せない為に)薬の処方をしてくれない理由がわかりません。自殺してしまうほどつらい病状なのに。厚生労働省が、認知が進めば推定200万人もの患者がいるという警告を出しているというのに。
あらゆる検査でも問題がないのに重篤な痛みの症状がある時点で投薬治療を試してくれていれば、1年も苦しまずに済んだし、大変な医療費(もちろん保険治療です)を払う必要もなかったのに。これでは医療費の高騰に歯止めがかかりません。

知人が言っていたのですが、海外はペインクリニックが主流で、原因を調べるというよりも痛みがある場合は痛みを取り除く事に主眼が置かれているのに、日本の医療は原因を調べる事が優先でそれが確定されないと治療が始まらない、と。これが事実かは分かりませんし、日本の医療の良い点もあるとは思います。ただ自分たちの経験からその話は本当かもしれないと思ってしまう部分もあります。そして治してくれる方が重要であって、原因や病名は後でも良い(本音では何でも良いくらい)とも思います。

2020.2.25
線維筋痛症

パタンナーの病名は線維筋痛症です。レディガガが公表して有名になった病気です。最近ではアナウンサーの八木亜希子さんが公表し休業宣言をされました。

アメリカでは学会の研究が進みかなりの患者数が治療を受けているようですが、日本の厚生労働省が発表したデータによると、日本でも実際には(リウマチ患者70万人の約3倍の)200万人いるのではないかと推定されているにも拘らず、専門医が増えず専門の診療機関が増えないため実際の患者数は少なくとどまっていて、多くは更年期障害、膠原病、リウマチ、外科的関節痛などと診断され、婦人科や膠原病科、整形外科などで長期にわたる治療を余儀なくされているのです。女性ではだいたい35人に1人くらいの確立です。

この病気は圧倒的に働き盛りの中高年の女性が多く、アメリカでの男女比は1:9と言われています。一般的な検査では異常が見られず、CTやMRIでも異常は見つかりません。検査で異常が見つからない為なのか、名だたる大学病院でも専門医がおらず、治療が出来ない、あるいは病気として認めていないと言われます。
とても苦しい症状に加えて治療までたどり着くまでが困難を極める為、自殺念慮率は30%を超えると言われています。ネットでは、小さい子供を残して自殺をしてしまったお母さんなどの話がたくさん報告されています。
私たちも1年にわたり、やっとの思いで訪ねた様々な有名大学病院のあらゆる診療科で検査を受けても原因が分からず、薬ももらえず、健康ですよと言われ、気にし過ぎだとか、中には精神的な病気ではないのかとも言われ、面倒くさい患者との扱いを受け、中には診察をたらい回しまでされましたから、自殺を考える人の気持ちもすごく良く分かります。

私が線維筋痛症という病気を見つけ、大学病院の先生に詰問した際も、複数の先生に「病気は知っているけれど当病院では病気と認めていません」と言われたくらいです。「来られる方の中に丸山さんと同じ症状で原因が分からない患者さんは一定数いて線維筋痛所の疑いはありますが、専門医がいないのでうちでは対応できません」とも言われました。すべて誰もが知っている大学病院での話です。
私は今回の件が起こるまで、大学病院は高度医療を研究している最高機関だから、難しい病状の場合は大学病院でないと難しい、最後の砦とばかり思っていました。まさか大学病院では治療が出来ず、民間の病院の方が専門性が高い場合もある、とは思いませんでした。ですので必死の思いで有名大学病院ばかりを回っていました。

この病気は発見が遅れれば遅れるほど治りにくくなるのに、最終的にたどり着いた専門病院では「あなたは運が良い。とても早く来た方ですよ。皆さんここへ来るまでに数年を要しています」と言われました。
そして特徴として症状の激しさに比べ外見的にはあまり異常が見られない事です。関節リウマチや膠原病などでは赤く腫れたり骨が変形したり外見的なあきらかな変化が見られますが、線維筋痛症は全くない為、健康だとか怠けているとか思われがちです。

厚生労働省が勧告しているにも拘らず、これほど認知が進まず未診断や誤診が多く、大学病院でさえこの病気の診療を避ける理由は分かりません。ただ私が言いたいのは、かなりの方がこの病気に罹っているにも拘らず見過ごされて別の病気と診断され、治療が長引いているのではないかと思うので、まず、もしかしたら線維筋痛症ではないかという認識も持って頂きたいという事です。

2020.2.20
絶望と希望は紙一重

弊社パタンナーはここ約1年原因不明の体調不良に苦しみました。人間にとって最も幸福な「健康」を失った事によって大変な思いをしながら、たくさんの事に気付かされ、結果的に得る事もたくさんありました。
Mパターン研究所のお客様は40代50代の方も多く、体の悩みを抱えていらっしゃる方も多いかと思います。あくまで私たちが体験して気付いた範囲ですが、皆さまの健康の一助にして頂ければと思い、こちらのコーナーでお伝えしていきたいと思いました。

まず現在のパタンナーの体調ですが、一人で買い物に行ける所まで快復しました。ももの付け根から足先まで痛みは残るものの、様々な症状の多くはほぼ無くなってきたかなという状態です。今後の目標は自転車に乗って買い物に行く事、脚を曲げる屈伸が出来る事です。ここまで出来れば復活と言って良いと思います。

症状が始まったのは昨年の1月からです。原因不明の高熱が出た後、全身の筋肉と関節の激しい痛み、舌や手足のしびれ、全身の震え、こわばり、関節の動かしにくさ、歩行困難、発汗、不眠、倦怠感、疲労感などの症状が始まりました。
疼痛は、肘や脛をぶつけたような痛み、血液中をガラスの破片が流れているかのような激しい痛みが常態化しました。痛みに加えて頭や背中や腰に震えがあり、痛みと震えで横になってもほとんど眠れない状態でした。
天候気温にも左右されるようで、夏場には少し改善しましたが、秋以降に悪化して冬にはほぼ寝たきりになりました。

1年間かなりの数の大学病院の様々な診療科に行き、かなり専門性の高いものも含め、ありとあらゆる検査を受けましたが全て「異常なし」と言われました。「健康ですよ」とも言われました。本当に驚きました。健康ということで薬ももらえませんでした。ひたすら耐え、耐えられなくなっては病院に行き検査を受け、異常なしと言われる毎日でした。
あらゆる病気を疑い、難病も覚悟して、お医者さんの言うちょっとした一言を手掛かりに、たくさんの専門病院にも行きました。でもどこへ行っても結果は同じでした。

たまにほんの少しだけ良いと思える日もありましたが2日と続きませんでした。毎朝起きた時に不安からくるパニックが怖かったです。とにかく大丈夫、何とかなる、つらいねとなだめるしか出来ませんでした。寝たきりの時はほとんど眠れない状態でしたので、ずっと身体をさすりながら話を聞いていました。
寝たきりの一番悪い時には「死にたい」と繰り返していました。

そんな絶望的な中、昨年12月末に受診した専門医が処方してくれた薬が初めて効き、劇的に快方へと向かいました。1年も苦しんだのに、2か月ほどで今の状態まで快復しました。当事者としては奇跡としか思えないほどです。ずっと以前受診した病院に行った時には、お医者さんの方が驚いていました。こんなにはっきりと地獄が天国に変わるものかと驚くとともに、何か納得のいかない部分も感じました。
その専門医を受診するきっかけになったのは、ある大学病院の研修医がくれた薬を私がネットで調べた事でした。決して病院が導いてくれたわけではなく、私たちが手繰り寄せた事に、です。