新作


2024.4.12
J2401「ラップトレンチコート」

新しい本の仕事の影響で発表が大幅に遅れてしまいました。まだまだ、これからも活躍する場面は多いと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

ラップタイプでベルトで留めて着るシンプルなトレンチコートを作りました。
釦やフラップ、タブ、金具などを使わず、さっとベルトで留めて着るというデザインになっているので作るのも簡単です。
ゆとりのある身幅とラグランの袖ぐりで重ね着もしやすいです。
ベーシックなコートのロング丈と、軽さのあるショート丈の2種類の丈で作れるようになっています。
後ろにケープが付いていますが、付けなくても仕上げられますので、好みでどちらでも選べます。

衿幅が広めで衿腰が低めの衿は、かっちりした感じではなく柔らかい印象の形になっています。
袖のラグランスリーブは、個人的にはセットインスリーブよりも流行が出にくいように思います。セットインスリーブは肩幅がはっきりと分かりやすいけれども、ラグランスリーブは肩幅が分かりにくいからです。
流行がどうなっていくのか、ずっと先まで予測は出来ませんが、流行が強く出やすい肩の作りを意識してデザインを選ぶのも1つの方法かと思います。

ベージュのロング丈の素材は、綿のバーバリーです。
バーバリーは綿ギャバの一種で30sの糸をしっかりと織り込んだ綾織りの生地です。きめが細かくフラットな表面感が特徴で、程よい光沢があり高級感がります。
ハリがあるのでシルエットもしっかり出せて、軽いので着ていてリラックス感があります。
春だけでなく、初秋や中間の季節にも幅広く活躍してくれそうなコートになりました。

ショート丈のダークネイビーの素材は、ウールのメルトンで、コートでも作れるかどうか?と思って選んでみました。
厚みとハリと適度な重さもあり、しっかりとしています。
ショート丈で作ってみて、厚みとハリがあるのでAラインがしっかりと出ましたが、これよりももっとしっかりとした素材だと、裾のラインが広がってシルエットが強調されすぎるかもしれないな、と思いました。
コート素材のように厚みとハリがある場合は、ショート丈にしてシルエットが広がり過ぎないような、厚過ぎず硬過ぎない素材を選ぶと柔らかいシルエットに仕上がると思いました。
ポリエステルコットンツイルなどの、コットンだけでなくポリエステル混だと軽くシワになりにくく縮みにくい素材もあります。
ラップタイプでベルトで締めるので、シワになりにくい素材だとノーアイロンでお手入れが簡単です。
中厚程度の厚みで適度な硬さとハリがあるものだとウエストからのメリハリのあるトレンチらしいシルエットになりそうです。

詳細は「catalog」のページの「coat」のページをご覧下さい。