池沼学入門


2024.10.3
鏡ヶ沼

同じ福島県に「鏡ガ池」と似ている名前で「鏡ヶ沼」があります。
那須の最高峰、三本槍岳の北側、福島県の下郷町の山中、栃木県と福島県の県境にあります。三本槍岳からは大変な急坂です。確か、福島県側の甲子温泉大黒屋旅館の脇からも登山道があったかと思いますが、那須ロープウェイから三本槍岳経由で目指す方がポピュラーだと思います。
ただ後で知ったのですが、下郷町観音沼からヨロイ沢まで車で入れるようなので、そちらからだとずいぶん行きやすいルートだと思います。

三本槍岳も三斗小屋も那須岳ロープウェイも有名ですし、三本槍岳稜線からこの「鏡ヶ沼」を見下ろした写真は那須高原の紹介でよく目にし、その美しさに惹かれる人も多いです。
林道が崩落する事も度々で、結構な急坂や危険な場所も多く、簡単に行ける場所ではありません。しかし周囲の森と調和した美しい風景は大変な思いをしても行く価値のある完璧な池沼です。

2024.9.19
鏡ガ池

「鏡ガ池」という名前も全国に多々あると思われますが、こちらもやはり磐梯朝日国立公園内の山間にある沼ノ平という所にあるオアシスです。
裏磐梯から登る登山道もあったのかもしれませんが、私たちは猪苗代スキー場から登って、それはもう、大変な思いをしてやっとの思いでたどり着きました。たくさんの登山経験の中でも最高の部類に入る疲労度でした。
恐らく秘境中の秘境と呼べるこの「鏡ガ池」ですが、池面に磐梯山が映る魅惑の池沼と言えるでしょう。
ちょっとやそっとで行けないロケーションではある事も相まって、行った者の希少価値感は格別です。

理想の池沼の条件として、限りなく完璧な「静寂」というのがあります。自然界の音以外の音が無く、その音の濃度が濃い事。
もちろん視界的にも自然以外の建造物はなく、しかもそれらとはかなり離れている。
そういう意味で完璧な池沼と言えると思います。

2024.9.12
五色沼

9月も半ばに近づいていますが、相変わらず暑いですね。一時期朝晩は涼しくなったと言いましたが、ここ数日はあまり涼しくないです。9月は中々つらいですね。

「五色沼」という池は日本全国に沢山あるかと思うますが、これは福島県北部の磐梯朝日国立公園内にある「魔女の瞳」と呼ばれている(沼というより)池です。浄土平から一切経山への登山道で行くか、高湯温泉からの登山道で行くかしかありません。どちらも結構ハードな登山道ですから、簡単に行ける場所ではないです。

初めて行った時は浄土平から一切経山の山頂まで行ったのですが、途中もかなりのガレ場が続き怖かったです。山頂から素晴らしい池景が見下ろせます。山頂から「五色沼」へはものすごい急な下りを下りなければならないのですが、あまりにも急な登山道で、高さ感が凄すぎて怖くて降りられず断念しました。途中に「鎌沼」という素晴らしい池もありましたが、体力の限界で寄ることも出来ず帰ってきました。

翌年にリベンジとして、高湯温泉からの登山道を使い「五色沼」湖畔まで行く事が出来ました。こちらは高度はそれほどではないかも知れませんが、なかなかの登山道だった気がします。「五色沼」から一切経山を登るのもかなりハードだと思いますのでお薦めしません。
素晴らしい天気に恵まれ、池で長い時間休みましたが、急に真っ黒な雲が見え始め、あわてて急いで走るように下山しましたが、ものすごい悪天候になり山の天気の変わりやすさを体感しました。もう少し帰るのが遅かったら、遭難していたかもというくらいの雨と雷だったのを覚えています。

2024.8.21
雨池

「雨池」は降水量の少ない年は現れない貴重な幻の池とも言えます。
「北八ヶ岳ロープウェイ」を経由して行くか、メルヘン街道途中の登山道から行けます。途中落石がひどくて通行止めになっている時もありました。現在通れるかは分かりません。しかし途中の登山道からの山々の眺めは最高です。
落石で入れなかった時も、完全に干上がって水が全くない時もありました。結局見る事が出来たのは2-3回くらいでしょうか。

池沼学的には大きめな方ですが、極端に浅く、ボートの底が池底にぶつかるくらいの浅さです。雨水による大きな水たまりという感じです。
大きいので漕ぎ甲斐があり探検感も楽しめます。池中央からの景観は本当に素晴らしい。
周りをぐるっと森に囲まれて、緑と青空。遮るものが何もない。水と鳥の声しかありません。

2024.8.12
双子池

南アルプス八ヶ岳の山中にある「双子池」は透明度が素晴らしい特別な池です。
「北八ヶ岳ロープウェイ」を経由して行くか、メルヘン街道途中の登山道を「雨池」を経由して行くか、いずれにせよかなりの登山道を歩かなくてはなりません。
「双子池」ということで「雄池」と「雌池」がありますが、きれいなのは「雌池」。

地図上ではロープウェイから行く方が短そうですが、こちらはかなりの急峻です。行きは下りですが帰りは登らなくてはなりません。距離はありますが、メルヘン街道からの登山道の方が起伏が無かったように思います。途中落石がひどくて通行止めになっている時も多かったです。
しかしこちらの途中の登山道からの山々の眺めは最高でした。いつまでも眺めていたいほどの絶景です。
「双子池」は有名でロープウェイからの登山客はたくさんいますが、苦労してたどり着いた者だけのご褒美として特別な池だと思います。

私の池沼学的にも理想的な大きさ、形、美しさ、難易度(たどり着くまでの)を兼ね備えています。

南アルプスにはとても有名な「白駒池」があります。何度も泊ったことがある「青苔荘」という山荘のすぐそばにあります。
こちらはメルヘン街道からすぐなので、誰でも気軽に行けて楽しめる池です。「青苔荘」に泊って早朝の霧の白駒池も素晴らしい。そしてここから眺める夜空の星の美しさは、私の経験上最高の夜景です。

2024.8.1
鮒池

「熊池」からさらに歩いて30分くらいの所にこの「鮒池」があります。「熊池」よりは大きく一番長い所で30mくらい?の大きさです。
「フローティング」の良さは、のんびりと鳥の声を聞きながら昼寝が出来る事と、外からとは違う池の真ん中からの360℃パノラマが楽しめる事です。今ではドローンがあるので撮影して見る事が出来ますが、登山道からとはちょっと違う眺めは格別です。

また私が理想とする池にはいくつかのパターンがありますが、「色がきれい」の他に「探検気分」を駆り立ててくれる形状というのがあります。この「鮒池」のように立ち枯れした倒木があり、水がきれいで水底にも朽ちた木々がたくさん横たわっていて、その中に小さな魚を見る事が出来るタイプの「池」です。写真には写っていませんが、水面上にも斜めに倒れている木々もあります。
「熊池」のようにきれいな池は酸性が強い為、魚はいませんが、流れ込みのある「鮒池」タイプは探検感を味わえます。ボートからシュノーケリングで水底の木々の間を潜水して遊んだこともあります。

2024.7.26
熊池

暑いですね。少しでも涼めるかなと思い、若い時からの趣味である「山奥の池沼」の画像を掲載しました。

何故かは分かりませんが、山奥の池が大好きです。車で行ける湖ではありません。歩いてしか行けないような山奥の小さな池が大好きです。
よく「山登りが好きなんですね」「山からの眺めは良いですよね」と言われるのですが、特に山登りや高い所が好きなわけでなく、とにかく「山奥の池」が大好きなんです。
丈夫なフローティングボートを担いで上って、池に浮かべて昼寝をします。個人的に「フローティング」と呼んでいる遊びです。
「二万五千分の一」の地図を買い良さげな「池」を選びます。「池」選びは重要です。

これは群馬県の万座温泉から登山道を1時間半ほど登ってたどり着ける「熊池」です。一時期は毎夏訪れていました。お気に入りの「池」です。